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クリニックや病院のデザイン・内装で押さえておくべきポイント3選

(2022/04/12)

クリニック

クリニックや病院のデザイン・内装は、開業後の集患効果や患者さんの定着率に影響を与えます。

専門的な知識も必要になるため、デザイン内装に悩む方は多いでしょう。

以前は白を基調とした無機質なデザインが主流でしたが、近年ではリラックス効果のある色を取り入れたデザインが人気です。

そこで今回は、クリニックや病院のデザイン・内装で押さえておくべきポイントを3つ紹介します。

事前にデザイン・内装をする上で重要なポイントを知っておくと、要望を明確にしやすいです。

スムーズに開業準備を進めるためにも、しっかり覚えておきましょう。

1.空間からデザインを考える

クリニックや病院は、構造設備基準を満たす空間を作る必要があります。

構造設備基準は、各都道府県・市区町村によって定められている内容が異なるので、開業する地域の保健所や自治体へ必ず確認しましょう。

構造設備基準を考慮せずデザインを決めてしまうと、開業後に保健所から指導が入り、最悪の場合、建て替え等の余分な費用がかかる可能性が考えられます。

コストを抑えて開業するためにも、空間からデザインを考えることが重要です。

構造設備基準を満たしている空間にこだわりのデザインを取り入れると、デザイン・内装で失敗するリスクが低くなります。

開放感のあるデザイン

開放感のある空間作りは、インテリアや家具の種類や配置が重要なポイントになります。

院内の広さにもよりますが、デザイン次第で開放感のある空間は作れます。

開放感のある空間を作るために、インテリアや家具はなるべく背の低いものを選び、適度な間隔を空けて配置しましょう。

背の低いインテリアや家具は院内の圧迫感を減らしてくれるので、開放感のある部屋に見せやすいです。

また、部屋の入口側に背の高い家具、奥側に背の低い家具を配置すると、人の目線が部屋の奥まで届くようになります。

目の錯覚で部屋に奥行きがあるように見えるので、開放感のある空間を作りたい時に意識してみましょう。

リラックスできるデザイン

リラックスできる空間作りは、内装に使用する色と動植物が重要なポイントになります。

内装に使用する色は、白やパステルカラー、緑、青、ベージュがおすすめです。

これらの色を中心に使用すると、視覚からリラックス効果を与えることが出来ます。

ただし、色を多く使うと部屋に統一感がなくなり、居心地が悪くなってしまうので、多くても3色までに抑えましょう。

また、観葉植物や熱帯魚等の動植物は、ストレスを軽減させる効果不安感を抑制する効果があります。

スペースに余裕がある場合は、動植物を取り入れたデザインを考えてみてください。

シンプルな空間でも、動植物を取り入れると華やかさがプラスされます。

バリアフリーを心がける

クリニックや病院には年配の方や体が不自由な方も多く来院するため、バリアフリーに対応した内装作りも重要なポイントになります。

具体的には、なるべく段差をなくし、ベッドの高さ等も低めにすると良いでしょう。

どんな方が来院しても不自由のない空間にすることが、クリニックや病院の内装には欠かせません。

海外ではバリアフリー・ユニバーサルデザイン化は以前から進んでいますが、日本ではそのようなクリニックは未だに少ないのが現状です。

バリアフリーに対応したデザイン案が出てこない場合は、依頼する設計事務所に相談するのも一つの手です。

クリニックや病院に精通している設計事務所であれば、要望に合った最適なデザイン案を出してくれるでしょう。

2.ウイルス対策(新型コロナウイルス等)を心がける

クリニックや病院のデザインや内装において、最近では特にウイルス対策が不可欠です。

ウイルス対策を心がけることで、患者さんにも安心感を与えられるようになります。

既に実施・計画されている対策としては、以下のようなものが挙げられます。

  • ・出入り口や受付に非接触型体温計を設置する
  • ・待合室や会計時のソーシャルディスタンスを確保する
  • ・タッチレス決済やパネル操作を導入する
  • ・オンライン診察を行うための部屋やシステムを導入する
  • ・院内の換気システム機能を向上させる
  • 新型コロナウイルスの流行が収束しても、感染症予防意識の高まりは持続すると言われています。

    患者さんが安心して来院出来る様、ウイルス対策も徹底して行いましょう。

    3.防音対策・守秘義務対策を心がける

    クリニックや病院はプライバシーを保護するために、防音対策・守秘義務対策を心がける必要があります。

    しかし実際のところ、診察室から医師と患者さんとの会話が外に漏れてしまっているケースは多いです。

    どんなに腕の良い医師が在籍していても、プライバシーが守られていなければ、患者さんからの信用を失ってしまいます。

    そのためデザイン性だけでなく、防音対策・守秘義務対策等の機能性も考慮して、内装を考えることが大切です。

    会話の内容までは聞こえない程度の防音対策・守秘義務対策が出来る設計事務所を選びましょう。

    建物の構造や、部屋の間取りに関係なく防音対策が出来る業者だと、こだわりも取り入れることが出来ます。

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    番外編:海外のクリニックデザインのトレンド

    最後に、国内では見かけないような海外のクリニックデザインを紹介します。

    その発想やアイデアは、国内のクリニックのデザインを考える時にも役立つはずです。

    海外では歯科医院でユニークなデザインが特に多く、高い評価を得ています。

    アメリカのある歯科医院では、天井のモニターが設置されており、患者さんが好きなチャンネルを見られるようになっています。

    また、ドイツでは山小屋をイメージしたクリニックが人気です。

    受付には大きな天然岩が使用され、エントランスの床から天井に向かって、天然の白樺の木が数多く貫通しています。

    クリニックや病院を感じさせないようなデザインにすると、病気を抱えている患者さんも来院しやすいといえます。

    無機質でなく温かみのあるデザインや色を取り入れ、カフェやオフィスのような居心地の良い空間作りを心がけましょう。

    まとめ

    今回はクリニックや病院のデザイン・内装で押さえておくべきポイントを紹介しました。

    クリニックや病院の内装は、集患効果や患者さんの定着率に大きな影響を与えます。

    開業してから後悔しないためにも、ポイントをしっかり押さえた上で、デザイン・内装を決めて行くことが大切です。

    デザイン案が思い浮かばない時や迷ってしまった時は、クリニックや病院に精通している設計事務所に相談してみても良いかも知れません。

    本記事で紹介した構造設備基準など、専門的な知識を兼ね備えているプロからアドバイスを貰えます。

    クリニックの建築・設計について詳しく知りたい方は、東京・関東を拠点に全国展開しているホスピタルスペースの無料相談までお問い合わせください。

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